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「自然素材の家」の種類を3つの素材別に紹介

自然素材の家は、使用される素材によって特徴も異なります。ここでは、セルロースファイバー、コルク材、天然リノリウムの3つの種類別に特徴を解説。ここで自然素材の種類をしっかり理解して、自分の理想により近い家を建てましょう。

1.セルロースファイバーを利用した家

セルロース

セルロースファイバーとは、新聞紙などの古紙を利用して作られた断熱材です。本来ならゴミになるはずの古紙を再利用しているので地球にも優しく、有害物質を使っていないので人体にも優しいという特徴があります。家造りでは主に断熱材として、構造材と壁材の間に使用されているのが特徴です。

メリットは断熱性や防音性・耐火性など

セルロースファイバーには優れた断熱性があり、壁や天井に入れ込むことで真冬でも比較的過ごしやすい室内にしてくれます。暖房の費用が削減できるため結果的にランニングコストの削減になり、地球温暖化の抑止にもつながります。

セルロースファイバーは断熱性があるだけでなく、湿気を吸い取って適度な湿度に整えてくれるという作用も。防音性にも優れているため、楽器を演奏する方にも最適です。

また、耐火性を高めるためにホウ酸が添加されており、火が燃え広がるのを防ぐ効果があります。このホウ酸がシロアリ、ゴキブリといった害虫の侵入も防いでくれるため一石二鳥です。

デメリットは価格面

セルロースファイバーのデメリットは、他の断熱材と比べて価格が高い点です。材料費が高いだけでなく、施工にも手間がかかるため人件費もかさんでしまいます。また、時間が経つと沈殿して断熱効果が低くなってしまうというデメリットも。

もともとセルロースファイバーは断熱材の中でも重い素材なので、基礎部分の負担も重くなりがちです。自然素材の中では断熱性が高いセルロースファイバーですが、ウレタンや人工の断熱材には劣ってしまいます。断熱性にこだわっている方はこの点にも注意しておきましょう。

価格帯

セルロースファイバーは2階建て(110m2)の床・壁を施工すると考えると、およそ80万円ほどの費用がかかるといわれています。単価は工務店により異なりますが、部分ごとに以下のようになっています。

断熱材としての利用なので、厚みが必要な天井や浴室、オーバーハングなどは160mm以上のセルロースファイバーが使われるようです。ただし厚く敷き詰められているから高い、というわけではなく、壁や床のように面積が広く断熱性を高める施工が必要な箇所は他の部分よりも値が張ります。

メンテナンス

断熱材として壁の中に入れ込むので、メンテナンスはほとんど必要ありません。例外として、セルロースファイバーが沈殿した際に、修理のために取り換えることがあります。しかし、初めの施工がしっかり行われていれば問題なく過ごせるため、工務店選びさえ間違わなければメンテナンスは考えなくても良いでしょう。

2.コルク材を利用した家

コルク材

コルクボードや瓶のフタなどでお馴染みのコルクも、自然素材として家作りに利用されることがあります。タイルやシート、床、壁、天井などに利用されることが多いです。

メリットは断熱性や防音性・耐水性など

コルク材は断熱性があり、湿度を一定に保つだけでなく、防音性、耐水性などにも優れているというメリットがあります。楽器を弾く部屋や水回りの部屋などに利用すると、快適な生活を送ることができるでしょう。また、一般的なフローリングなどよりも弾力性があるので、小さなお子さんがいるご家庭、子ども部屋に利用するのにも最適です。

デメリットは匂いや変色・変形

コルク材のデメリットとしては、コルク材独特の匂いがあります。時間が経つと収まり、また感覚としても慣れてはきますが、最初は抵抗を感じる方が多いようです。小さなお子さんやペットなどがいるご家庭では少し利用を躊躇するかもしれません。食事をするスペースでの利用は避けるというケースもあります。

またコルク材は変色、変形しやすいという特徴があります。日焼けによってすぐに色が変わってしまいますので、家具の配置などによっては一部分だけ日焼けしてしまう可能性も。家具を長期間同じところに置いた結果コルク材を利用した床が変形し、元に戻らなくなってしまうこともあるので注意が必要です。

コルク材は施工できる業者が少ないため、事前に対応しているか確認しましょう。

価格帯

コルク材は扱っている業者が少ないこともあり、価格はまちまち。15畳のリビングの床が施工費込みで25万円ほどという事例もあります。メーカーから販売されているコルク材の価格は、以下のようになります。

メンテナンス

柔軟性があり使いやすいコルク材ですが、こまめなお手入れは必須。無垢材や合板などと比べて補修が難しいため、大きく傷ついた場合は張り替えなくてはいけません。そのため、空拭きや濡れ雑巾での汚れ落としなど、毎日のお手入れはしっかりすべきです。

3.天然リノリウムを利用した家

天然リノリウム

天然リノリウムとは亜麻という植物から取れる「亜麻仁油」、松脂、コルク材、顔料などを混ぜ合わせて作られたもので、シートやタイルとして利用されます。弾力性があることが特徴で、お手入れしやすく抗菌性能が高く、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心です。耐水性が高いことから、トイレやキッチンなどの水回りに使われることが多くなっています。

メリットは抗菌性や耐久性・お手入れの簡単さ

天然リノリウムは亜麻仁油の持つ抗菌性によって清潔な状態に保ちやすく、お手入れも簡単。その効果は病院の床に利用されるケースがあるほどです。また耐久性も高く、安心して生活を続けることができます。傷つきにくいので、家具の配置を変えたときに気になる跡も、時間が経てば目立ちにくくなります。

デメリットは匂いと水に弱いこと

天然リノリウムのデメリットとしては匂いが挙げられます。天然のものとは言え油を利用しているので、油っぽい独特の匂いが気になるという方もいるでしょう。

また水にはあまり強くないため、濡れたまま放置していると変形する恐れもあります。このデメリットはワックスを利用することで軽減できますが、アルカリ性のワックスを利用すると変形する恐れが。中性のワックスを利用するように注意しましょう。

価格帯

リノリウムの張替え相場は、1m2あたり3,000~5,000円ほどとなっています。もともとある床板にリノリウムを貼る場合だと床材が必要ないため、1m2あたり約1,000~2,000円。床材をはがす手間賃がかからなくなるので、その分の費用が抑えられます。

ただし、リノリウムを貼るときは下地がゆがんでいたり割れていたりすると段差や敷き詰めがうまくいかないといった問題も。張替え前に下地の補修が必要かどうか確認してもらいましょう。

床の補修は軽いもので1m2あたり10,000~50,000円。補修面積や時間がかかるものは基礎部分を含めて10万円以上の費用が必要になります。

メンテナンス

リノリウムはアルカリ性の洗剤に弱く、塗装をはがすための剥離剤を使うとすぐに変色してしまいます。そのため、使う洗剤もなるべく中性のものを選びましょう。毎日の掃除はダスターや雑巾でゴミやホコリをとり、汚れはモップや中性洗剤で落とすのが◎。

施工時にシートやワックスで表面を保護することで、洗剤・剥離剤による変色やパッドで削れるのを防げます。ただしワックスは生活しているとだんだん落ちていってしまうので、1~3ヵ月に1回はかけなおしましょう。