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無垢材と集成材を比較

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自然素材の家に用いられる無垢材と多くの住宅で使われている集成材。2種類の建材についてまとめました。

無垢材と集成材はどう違う?性能を比較

性能

1本の木から切り出す無垢材は、水分の吸収や乾燥を行う「呼吸する木材」です。そのため、高い調湿作用を持っています。また時間が経ち乾燥が進むにつれて、強度が高くなるのも無垢材の特徴のひとつ。スギであれば、強度が最も高くなるのは伐採してから100年後になるのだそうです。対して接着剤で固めている集成材は、時間が経つにつれて劣化し、強度が弱まります。

しかし無垢材は、乾燥するにつれて中の水分が減り、反りや割れなどの変形が起こりやすいという問題点も。集成材の場合は複数の木の年輪が互い違いになるように接着します。乾燥しても木同士で変形しようとする力を打ち消し合うため、反りや割れはあまり起こりません。

価格

1本の木から形を変えずに切りだす無垢材は、1本の木からつくれる数に限りがあります。しかし集成材の場合は、木材を継ぎ合わせるので1本の木からより多くの木材をつくることが可能です。そのため、コスト面で優れているのは集成材だと言えます。

なかには集成材よりも安い無垢材もありますが、その場合は水分を多く含んだ反り・割れが起こりやすい木か耐久性の低い若い木を使っている可能性が。家の素材として長期間使うのに適さないので、注意が必要です。

健康面

集成材を繋ぎ合わせる際に使用する接着剤には、ホルムアルデヒドをはじめとしたシックハウス症候群の原因となる物質が含まれています。そのため体質によっては、集成材を使った家にいると気分が悪くなったりアトピー・アレルギー症状があらわれる可能性が。

ただ、集成材=体に害を与える、というわけではありません。有害な物質を含む集成材が家に使われないように、安全基準が設けられています。

しかし、集成材をつくるうえで化学物質を含む接着剤は必ず必要です。アレルギーやシックハウス症候群の原因を可能な限り取り除き、快適な生活を送りたいなら、化学物質を含む接着剤を使わない無垢材を選ぶのが良いでしょう。

無垢材と集成材のメリットを比較

無垢材と集成材には、それぞれ異なるメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。

無垢材のメリット

美しい見た目

無垢材の一番の魅力は、木目にあります。大きく切り出す無垢材は、その板ひとつひとつにオリジナルの木目があり、それが温かなぬくもりを感じさせてくれます。そして、これは経年とともに変化し、味のある飴色になっていきます。これを楽しみに無垢材を取り入れる人も少なくありません。

優れた調湿作用

無垢材はずっと呼吸し続けます。その際に、湿気の多い日には水分を吸い込み、乾燥がちの日には水分を吐き出して、湿度を適度に保ってくれています。

高い断熱性

無垢材はコンクリートの2倍の断熱性があると言われています。そのため、夏は涼しく、冬は暖かく、快適に過ごせる部屋を実現してくれます。調湿作用と断熱性によって、夏に素足で過ごしてもサラッとしていて、冬は足元から冷えることなく過ごせます。

柔らかさ

無垢材はほどよく柔らかいのが特徴です。そのため、衝撃が少なく、お年寄りや小さな子供にやさしい素材となっています。

体にやさしい

無垢材は接着剤を使用していないので、体への悪影響もなく、安心して住むことができます。また、調湿作用によって結露やカビが起こりづらく、アレルギーの心配もありません。

集成材のメリット

扱いやすい

もともと木は根元と先で性質が異なります。根元のほうが強度が強く、木の先はしなやかになります。そうした部位を組み合わせて接着剤でつけているので、どの木材も強度が同じで、品質も安定しています。そのため、乾燥させるなどの手間もいらず、非常に扱いやすいと言えます。

経年変化が少ない

無垢材は経年とともに色が変わるなどの変化がありますが、集成材は安定しているので、10年後に大きく見た目が変わる、ということがありません。

安価

集成材はさまざまな部位の板材を接着しているため、無駄にするところが少なく、原木をほぼ使いきることができます。たとえ見た目が悪くても、良い木材で挟んでしまえばいいからです。それを良いとするのか、悪いとするのかは、その人の考え方次第ですが、安価になることは大きなメリットです。

ひび割れや反りがでづらい

集成材は薄い、小さい木材を接着して作るので、事前段階でよく乾燥させます。そのため、時間とともに乾燥が進んで反りやひび割れがでる、ということがほぼありません。

無垢材と集成材のデメリットは?

無垢材と集成材には、それぞれデメリットがありますので、以下で詳しく見ていきましょう。

無垢材のデメリット

価格が高い

集成材と比較すると、原料も高く、施工にもお金がかかります(職人の腕が必要なため)。総無垢材の家を目指すと、どうしても多くの予算を組む必要性に迫られてしまいます。

扱うのが難しい

無垢材は、集成材のようにどれも品質や強度が同じではありません。その木材によって性質も品質も異なるため、それを適切に扱うには職人の技量が必要となります。

見た目の変化

無垢材は経年によって見た目が変化していきます。最初は真っ白でも、時間とともに深みのある飴色になっていきます。そうなると、全体的な部屋の印象が随分変わってしまいます。さらに、陽の当たるところとそうでないところで、色に違いが出てしまう場合も。陽の当たりやすい場所には、しばらく家具を置かないなどの対応が必要となります。

ひび割れや反り

無垢材は呼吸を続けており、経年とともにどんどん乾燥していきます。それが強度を高めることにもなるのですが、集成材と比較するとひび割れや反りがでやすくなってしまいます。床材として使用した場合、隙間ができてしまうことも。

傷やへこみができやすい

集成材と比較すると、無垢材は柔らかいという性質を持ちます。そのため、物を落としただけでもへこんでしまうことも。日常的に気を付けながら生活する必要があります。また、水に弱いため、何かをこぼした際にはすぐに対応しなければいけません。

集成材のデメリット

耐用年数の短さ

集成材は人工的に作られたものであり、キーとなるのが「接着剤の寿命」です。人工物である接着剤は、天然のものと比較すると、どうしても寿命が短くなってしまいます。そのため、無垢材と比べると耐用年数が短くなるのです。

体への影響

集成材には接着剤が使われているのですが、それがシックハウス症候群の原因と言われているホルムアルデヒドを出す可能性があるのです。もちろん、すべての接着剤が問題というわけではなく、中にはそういった悪影響のあるものもある、ということです。安全基準も設けられていますし、悪影響のある接着剤はどんどん少なくなっているようです。

湿気に弱い

集成材は、接着剤を使っていることもあり、湿気に弱い特徴があります。湿度が高い状態を続けていると、まれに剥がれてしまうこともあります。

触り心地

集成材は、無垢材のように呼吸をするわけではなく、調湿作用もないため、どうしても湿気の多い夏などはベタついてしまいます。フローリングに使用した場合は、年中素足で気持ちよく過ごすのは難しいかもしれませんね。

マイナス面のない、完璧なものなどありません。そのため、集成材を選んでも、無垢材を選んでも、何かしらマイナス面がでてきます。それをまずは知ったうえで、受け入れられる程度かどうか考えましょう。

集成材の種類・用途

造作用集成材

集成材を製造する場合、あらかじめ木材から切り出したラミナ(ひき板)を接着剤によって固めるという過程を経ますが、造作用集成材はラミナを素地のままで接着し、木材の持つ外観的な美しさや特徴をそのまま維持した製品となります。また、集成材の表面に溝きりなどの加工が施されており、構造物の内部造作に用いられるといったものもあります。

造作用集成材は階段や壁面、フローリングなど幅広い場所に採用されており、一部は家具材として使われることもあるでしょう。

化粧貼り造作用集成材

ラミナを素地のまま接着した集成材を芯材として、その表面に美観を向上させる化粧用の薄板を貼り付けた集成材が化粧張り造作用集成材です。化粧貼り造作用集成材は表面に溝きりなどの加工を施した上で、構造物の内装の施行や仕上げなどに利用されます。

集成材としての強度や特徴を有しながら、美しい表面を再現できる点が強みであり、化粧貼り造作用集成材は鴨居や敷居、上がり框など和のテイストや自然素材ならではの魅力を表現したい際に効果的です。また化粧貼りに用いる薄板のデザインや特徴を変化させることで仕上がりを工夫できることもポイントです。

構造用集成材

目的の耐久性能を目的として、等級区分されたラミナを集成接着した集成材が構造用集成材となります。安定した強度性能を備えた構造用集成材は、その強度に応じて大規模な建築物の構造材などにも使用することが可能であり、さらに寸法や断面積などの条件によって大断面・中断面・小断面といった種類に分類されています。

構造用集成材は文字通り構造材や構造部分に使用されており、国土交通省の告示にもとづいて材料強度が規定されている建築材です。

中断面や小断面の構造用集成材は木造住宅の梁や柱、桁などに使用されており、大断面の構造用集成材は集会施設や学校、体育館など大型の建築物へ使用されています。

化粧貼り構造用集成柱

構造用集成材としてラミナを集成接着した後、さらに表面の美観を向上させるために化粧薄板を貼り付けた集成材が化粧貼り構造用集成材です。

構造用集成材として国土交通省の告示にもとづいた強度を備えると同時に、美しい外観を得られるようデザイン性にも配慮された木材であり、主として在来軸組工法住宅における和室の柱材として使用されています。

1.2mm以上の厚みの化粧薄板が用いられ、狂いや歪みが抑えられている点も特徴です。

集成材と合板の違い

集成材も合板も、木材から切り出した板材を接着剤でつないで組み合わせているという点は同じですが、本質的に材料の種類や接着方法などで違いがあります。

集成材で使用されるラミナ(引き板)は、丸太から2~4cmほどの幅で切り出された小角材となっており、ラミナの繊維方向をそろえた上で縦横につないで接着したものが集成材です。

対する合板は、丸太を厚さ3mm程度に薄く仕上げた単板(ベニヤ)を材料としており、それぞれの繊維方向が直交するように重ね合わせられていることがポイントです。そのため合板は「ベニヤ板」とも呼ばれます。

一般的に集成材は構造材や造作用建材に使用され、合板は基礎の型枠やフローリングの下地などに利用されています。

価格で選ぶなら集成材・
性能面で選ぶなら無垢材

コスパで選ぶなら、多くの住宅で使用されている集成材を選ぶのが良いでしょう。しかし集成材には体への悪影響を及ぼす可能性のある接着剤が使われている点で不安が残ります。安さで素材を選んでしまったがために、長い時間を過ごす我が家がシックハウス症候群・アトピー・アレルギーの原因になるのは避けたいもの。

家族の健康を考えるなら、1本の木の性質・形をそのまま生かした無垢材を選ぶのがおすすめです。調湿作用を持っているため、季節に合わせて快適な温度を保ちやすいのも無垢材の特徴。時間が経つにつれて強度が増していくので、年々劣化していく集成材とは違い耐久性が高まっていきます。

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