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自然素材の家は火事に強い?

無垢材や漆喰、珪藻土などさまざまな種類がある自然素材。木材が含まれることから火事の際に不安だと敬遠する方も多いようですが、実際の耐火性能はどうなのでしょうか。ここでは自然素材の家を種類ごとに分け、耐火性能を調べてみました。

自然素材の家の耐火性能

自然素材といっても、木材や漆喰、珪藻土はそれぞれメリットデメリットがあります。特に、耐火性能は素材によって大きく異なる部分なので、建てる前にチェックしておくと良いでしょう。

無垢材・杉・檜・珪藻土・漆喰の5つをもとに、素材の耐火性能についてまとめました。どの素材が燃えにくいのか、素材ごとの特徴を踏まえて適した素材を考えていきましょう。

無垢材

無垢材をはじめとする木造住宅は火事に弱いと思われがちですが、そんなことはありません。木材は燃料として使われるので燃えるイメージはあります。しかし、実際に木を燃やすとなると酸素が必要ですし、木の水分が邪魔になり、燃えにくいのです。表面はすぐに黒くなりますが、中まで燃えることは珍しいと言われています。

家を建てるための木材は太さが10cm以上もある柱です。太い木は表面が燃えると炭の層ができて空気を遮るので、内側が燃えにくくなります。加えて無垢材は天然木を使用しているため、建てた後も調湿性を保てるのが特徴。中の水分が延焼を防ぐため火事の際も柱が残りやすく、逃げるのに十分な時間を稼げます。そのため、火事が心配なら無垢材を骨組みや柱に使うのがおすすめです。

杉も無垢材、集成材ともに燃えにくい素材です。近年、東京農工大学では杉の耐火集成材を開発し、大手メーカーでも杉を使った耐火集成木材を使用し始めました。また、耐火建築物で杉製材を用いているところも多いようです。このことからも、杉の耐火性能が高いことがうかがえます。杉は調湿作用も高いため、水分を中に溜めこみ燃えにくくなっているのも関係しているかもしれません。

ただし、集成材は接着剤が使われているため、日常生活での影響や燃えたときの懸念を考えると、無垢材を使うほうが良いでしょう。耐火性能を高めた集成材には劣るかもしれませんが、無垢材でも一定の耐火性能を実現できます。建てたい家の条件を考えながら、素材を選ぶようにしてください。

強度の高い檜は耐火建築物の屋根や構造体として使われることも多く、耐火性能は十分です。加えて無垢材なら調湿効果を持つため、建てた後に水分を取り込み、より燃えにくくなることも考えられます。集成材でも一定の強度と耐火性を実現できるのは大きなメリットといえるでしょう。

しかし、水分の含有率が多い木材が良いかと言われるとそうではありません。水分が多いと建ててから乾燥し、反りやひび割れの原因になります。そのため、建てる際は水分含有率が20%以下のものを選ぶことが大切です。檜で家を建てようと考えているなら、強度と調湿性、耐火性能を兼ね備えた木材を探しましょう。

珪藻土

他の素材よりも調湿性能に優れている珪藻土は、快適に暮らすために欠かせない建材です。不燃性で、その耐火性能から七輪やコンロの材料として使われているのが特徴。純粋な珪藻土は鉱物や土などからできているため、焦げるだけで燃えません。空気も含まれていため、熱も伝わりにくいといわれています。

気を付けてほしいのが、珪藻土を固めるために化学樹脂や接着剤などを使っていないか。少しでも含まれていると、火事になったとき有毒ガスが発生します。逃げる前にガスで意識を失ってしまうことも考えられるので、家を建てる際は注意しましょう。

漆喰

壁材に使われることが多い漆喰は、燃えにくい素材として知られています。建築基準法の中でも不燃材料として認められており、火が燃え広がりにくいのが特徴。混ざりものがほとんどない漆喰なら、燃えても有毒なガスを発生させにくく、二次被害を防げます。

火事の多い地域では貴重品を入れておく蔵や家の壁などを漆喰を塗った土壁にすることで、中の品物を守る役割を果たしていたとのこと。漆喰を塗った土蔵造りは大きな火事でも無事なことが多く、漆喰の耐火性能を裏付ける一因となっています。

木造住宅の耐火性

木造住宅と聞くと、コンクリートと比べて燃えやすいイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、実際の木は燃えにくいのが特徴です。木の「表面」は燃えやすいかもしれませんが、太い木の場合、芯まではすぐに燃えません。

火が付いた際、木は表面を炭化させることで炭化層を形成します。この炭化層は酸素を遮断するので、木の内部が燃えにくくなるという仕組みです。強度が下がるまで燃えるのに長時間かかることからも、木造住宅は防火性・耐火性にも優れていると言えます。

素材で火災時のリスクが上がる

耐火性・防火性共に決して悪いものではない木造住宅ではありますが、素材によってはリスクが高まってしまうこともあります。特に注意すべきは新建材です。近年、断熱が大きな注目を集めるようになりましたが、安価な建材の場合、延焼の際に有害物質を出してしまうケースもあります。

例として、ウレタンフォーム・ウレタンに注意しましょう。名前からも分かるようにウレタン(ウレタン樹脂)が用いられていますが、ウレタンが燃えると青酸ガスが発生します。人体にとって有毒なので、火災のリスクを考えると使うのは避けた方が良いでしょう。

また、壁紙に用いられているビニールクロスは塩化ビニールを原材料としており、延焼の際ダイオキシンを発生させてしまいます。一部の建材が火災の際にリスクとなってしまうケースもあるので、素材選びも十分に考慮しなければなりません。もちろん、有毒ガスを発生させない建材もあります。漆喰や炭化コルクなどがそれに該当するので、木造住宅を建てる場合にはどのような木材や建材を使用するのかも真剣に考慮するのがおすすめです。

耐火建築物とは

主要構造物、もしくは耐火性能検証法によって火災が終了するまで耐えられると確認されたものを耐火建築物と呼称しています。こちらは不動産業界によって定められたものではなく、国土交通大臣が認定する法律によって定められたものです。耐火性能検証法では、通常の火災によって発生する火熱にどれだけ耐えられるのかを検証します。

国土交通大臣が認定するものなので、地域によって異なるものではなく、どれだけ火災に耐えられるのか具体的に数字として表されているのが特徴です。例えば通常の火災であれば柱や床は1時間~、屋根は30分と決められています。具体的な数値によって認知されており、この基準に沿って建築しなければいけません。

準耐火建築物とは

耐火建築物以外で、主要構造が準耐火性能を有するものを準耐火建築物と定められています。耐火建築物同様、国土交通大臣が基準を定めているのが特徴です。延焼するまでの時間は耐火建築物よりも早いものの、ある程度は耐えられる性能を有しています。例えば外壁や軒裏の場合

が必須とされています。

防火戸等とは

耐火建築物にせよ、準耐火建築物にせよ、ドアなどの開口部分は防火戸等としなければなりません。通常の火災において、火熱が加えられてから20分間は火熱を遮るものでなければならないとしています。

また、一定の防火区画においては60分火熱を防げるものを採用しなければなりません。扉は火災が起きた際、脱出や延焼防止の重要なポイントとなります。ドアは場所によって「何でも良い」ではなく、延焼の恐れがある場合は防火戸等でなければいけません。

防火地域・準防火地域とは

都市計画によって、地域には防火地域や準防火地域が定められています。市街地で火災が起きてしまった際、火災リスクを低下させるために設定されているエリアのことです。エリアごとに、あらかじめ建物の構造に制限が設けられています。

また、延焼を防止するための区域が設定されているなど、それぞれ細かく分類されているのも特徴です。エリアによっては制限がかかるため、土地探しの際は自分の建てたい住宅を建築可能なエリアかもチェックしておきましょう。

防火地域・準防火地域を知りたい

防火地域や準防火地域については、行政が定めているので調べ方も決して難しくはありません。「調べたいエリア 防火地域」で検索すると、各市町村が公開している都市計画が分かります。注意点として、東京都の場合には比較的新しい条例となっているので、以前とはルールが異なるケースもあるかもしれません。常に最新の情報をチェックするよう心掛けておきましょう。

防火地域によって家の費用は変わる

防火地域や準防火地域の場合、窓やドアは燃えにくい素材にしなければなりません。お洒落を優先するだけではなく、「防火」を意識することも重要です。場合によってはドアではなく、防火シャッターを備えられます。防火地域や準防火地域に関しては、外観のデザインに関してはある程度妥協しなければならない可能性もあるでしょう。

建ぺい率緩和や保険割引のメリットがある

制限がかかる一方で、建ぺい率が緩和されるのがメリットです。建ぺい率は上限が定められているため、場所によっては建てたい家よりも範囲で建築しなければいけない場合もあります。防火地域・準防火地域では建ぺい率が緩和されることにより、他のエリアではなかなかできないデザインが可能になるケースもあります。

また、耐火建築物や準耐火建築物の場合、火災保険が割引になるのもメリットです。デザインを優先するのであれば防火地域や準防火地域ではないエリアの方が良いですし、防火性能を重視するのであれば防火性能や準防火地域の方が良いでしょう。ただ、防火地域・準防火地域でなくても、万が一に備えた設計にしておくのがおすすめです。

まとめ

主要な自然素材について耐火性能をまとめたところ、自然素材だからといって火事になりやすいわけではなく、むしろ耐火性能は高いということがわかりました。家事の際も燃え広がりにくい、有毒ガスを発生しないという点では、化学合成素材よりも優れていると言えるでしょう。

家を建てるなら、耐震性や気密性、デザインはもちろん大事ですが、災害が起こった時の備えも万全にしておきたいもの。万が一のときもしっかり対処できる住宅に仕上げることが大切です。

ただ、素材は耐火性能だけでなく、こだわりたいポイントを吟味したうえで選ぶべき。理想の家を建てるためにも、自然素材のことを知って、住宅づくりに役立ててください。