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自然素材と人工素材の違いとは

近年、家を建てる際には素材にこだわるべきだという声も挙がっています。しかし、自然素材と人工素材の違いがわからないと、いざ建てることになっても費用が増えて損をするかもしれません。自然素材と人工素材の違いを知ることで、適した素材選びができるようにしましょう。

家の構造や耐久性、健康面での違いを紹介しているので、家を建てる際にお役立てください。気になる人工素材についての説明もまとめています。

人工素材とはどんなもの?

人工素材とは、その名の通り自然界に存在している材料ではなく、人の手によってつくられた素材です。コンクリートやプラスチック、合板などは、全て人工素材に分類されます。

長期間変形しないものが多く、均一な仕上がりが期待できることから住宅や家具、衣類などさまざまなところで利用される素材です。近年、建材として木材を加工した人工木や石油製品のグラスウールといった製品が普及しています。

人工素材は種類が幅広いため、特徴にもかなり差が出てきます。ほとんど自然素材といえるようなものや、化学物質が多量に含まれるものなどピンキリなので、建材に使う場合は注意が必要です。

健康被害をもたらす物質が使われているような素材を避け、自然素材に近く体に優しい原料を使ったものを選ぶようにしましょう。

自然素材と人工素材の違いは?

自然素材と人工素材にはそれぞれメリット・デメリットがあり、それに合わせて家を建てるときに違いが生まれます。ここでは構造や耐久性などの根本的な部分と、建てるときにかかる費用の違い、住みやすさや住人の健康面について比較しました。

構造

骨組みとなる構造部分は、自然素材なら木材、人工素材なら鉄筋コンクリートが使われることがほとんどです。木材とコンクリートでは強度や組み方が違うため、工法も大きく違ってきます。

木材を使う場合は木を組み合わせる「在来工法」や木のパネルやフレームを組み立てる「木質パネル工法」、箱型に建てる「2×4工法」などが主流。木材には調湿作用があり、湿度が低く快適な住まいになります。ただし、虫が付きやすいデメリットもあります。

鉄筋コンクリートの構造はコンクリートの土台に鉄筋の柱と梁を入れる「ラーメン構造」、コンクリートの板を組み合わせる「壁式構造」の2種類。防音性能や耐火性が高いものの、熱が伝わりやすいので室内温度が上がりやすいという難点もあります。

耐久性

耐久性に関して、性質による向き不向きはありますが大きく違いはありません。

無垢材や珪藻土、漆喰などの自然素材は耐火性が高く、災害があっても大きく崩れることはないと言われています。また、木材は伸び縮みしやすい性質から、地震時の揺れが小さく倒壊の危険性を抑えられます。ただし、工法や接合方法によって耐久性が大きく下がることもあるので、設計段階で確認が必要です。

木材の中では、ハードウッドは耐久性が高く、メンテナンス不要で何十年も使える素材。防カビ剤や防腐剤を使わなくても100年もつと言われています。

鉄筋コンクリートで作られたラーメン構造の住宅は、圧縮に強いコンクリートと伸縮に強い鉄の性質により、崩れにくい構造になっています。そのため、共同住宅で使われることが多いようです。

人工素材の中でも人工木やグラスウールなどは長期間使える建材で、腐ったりひび割れたりといった劣化が起こりにくいため、耐久性はかなり高いといえるでしょう。

2019年現在の建築基準法における耐震基準では、「震度6強から震度7の地震がおきても倒壊・崩壊しないこと」となっています。2016年に発生した熊本大地震でも、現行の基準を満たしていた木造住宅の半数以上が無被害でした。軽微な損傷と合わせると、90%以上の木造住宅が揺れに耐えた計算です。このため、一概に木造だから耐震性が低いということは言えません。

健康面

住人の健康面に関しては、自然素材と人工素材で違いが出てくると言われています。

自然素材は化学物質を含まないため、シックハウス症候群やアトピー性皮膚炎の症状が出にくく、健康に悪影響を及ぼしません。調湿性能が高い素材なら、結露が起こりにくいのでカビやダニの発生を防げます。室温を一定に保てる点も、ヒートショック現象の防止に有効です。

また、香りによってリラックス効果をもたらす木材もあり、快適に過ごせるというメリットも特徴です。ただアレルギーを持つ方もいるので、使用するかどうかは吟味してください。

人工素材は化学物質を含むものがあり、化学物質過敏症の方は肌がかぶれたり、のどがヒリヒリしたりすることがあります。また、コンクリート住宅は熱を伝えやすいので、十分な対策をしないと冬場のヒートショック現象を引き起こすリスクが高まります。

ただし、人工素材だからといって有害というわけではありません。人工素材でも化学物質をほとんど使わず、健康に配慮した素材も存在します。

住みやすさ

住みやすさの要素を耐熱性と防音性(遮音性)に絞って考えてみましょう。

自然素材の家は、木造住宅であることが多いでしょう。反対に、人工素材を使った家は、コンクリート造やRC造などでしょうか。

耐熱性で言えば、木造住宅に軍配が上がります。木は熱を伝えにくいためです。しかし、部屋の中の温度を保つ、と考えると気密性の高い人工素材も負けてはいません。立地や日の当たり方、風通しといったさまざまな条件を加味して素材を選ぶのがいいでしょう。

防音性(遮音性)で考えると、人工素材の家の方が性能が高いと言われています。特に鉄筋コンクリートは柱や梁に空気をほとんど含みません。その分、音を伝える力も高くないのです。通気性の良い木造住宅は、空気を通して音も伝わりやすくなっています。天井や床を2重構造にしたり、吸音材を使うことで余分な音を防ぐことができます。

費用

自然素材の家は、使う素材によっては人工素材より高くなることがあります。特に漆喰や珪藻土は扱う職人が限られていて、人件費として作業コストが高くついてしまうことも。ただし品質は一級なので、値段相応と見るか、高いと見るかは人それぞれといえます。

木材を使う場合は、木の種類や乾燥させているかで金額が変わってきます。一般的に使われている種類の樹なら無垢材でも値段はそこそこですが、吉野杉や木曽ひのきなどのブランドにこだわると値段もその分高めに。また、乾燥させて十分な強度を持つ木材は、人工素材より値段が高くなりやすい傾向にあります。

人工素材は大量生産できることもあり、安い費用で家が建てられます。ただし、鉄筋コンクリート住宅は材料費がかかるので、他の構造に比べて建築費は上がります。

また、結露ができやすいので、対策するための費用がかかってきます。結露防止のための薬剤を塗ったり、防カビ・防ダニ対策をしたりと、建てた後も定期的に費用がかかると考えて良いでしょう。

違いや良さを見極めて適した素材を使おう

自然素材の家は、シックハウス症候群やアトピー性皮膚炎といったアレルギー体質の方にとって、体に優しい家になります。しかし、使用する自然素材に全てアレルギーが起きないとは限りません。家族の体質に合っているか、事前に確認しておくと安心です。一方で、手間暇かけて作られる素材や建材は費用が割高になる傾向にあります。

人工素材の家は、形や色などの自由度が高いのが魅力です。鉄筋コンクリートであれば、高い耐久性を活かした大胆な間取りにも挑戦できます。しかし、使用する素材によっては、年月をかけて体を蝕んでしまうものも。自然素材の家と同様に、アレルギーが無いかのチェックが必要です。無垢材や自然素材に比べて、コストが抑えらる点も魅力です。

どちらの素材にも、メリットとデメリットがあります。両者と折り合いを付けながら、理想とする我が家を造りましょう。